トヨタヴィッツのノッキング対策

木曜日

クルマ

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中古車で買ったトヨタのヴィッツがノッキングするようになってきましたので対策します。
車種形式は90系ヴィッツの1300cc(SCP90)で、エンジンはトヨタ自慢の1NZ-FEです。

また、こちらの1NZ-FEエンジンはオイルもかなり喰います。5000キロも走れば1L継ぎ足しています。
信頼のトヨタ車とはいえ、流石に年数なりの不具合は起きてしまいます。
中古車を買う時はどれだけ自分で早期発見・整備が出来るかで安くできるかどうかが決まってきます。

ハイオクを入れる

ノッキング対策にハイオクガソリンは定番です。
というよりは、本当にノッキングかどうか確かめるためにハイオクを入れて見るわけです。

調べてみたところ1NZ-FEはかなり圧縮比が高く、レギュラーガソリンで対応できるギリギリのとこまで追い込んでる設計という事でした。燃焼室の状態によってはレギュラーで対応できなくなっている可能性もあるわけです。
ハイオクでオクタン価が高くなれば、ノッキングを引き起こす早期着火がなくなるはずなので、改善するはずです。

実際にハイオクを入れてみたところ、平地での加速時に起きるノッキングは改善しました。
しばらく走ってみたところ、マシにはなったものの完全にノッキングが消えたわけではないようです。上り坂がきついところでは、依然ノッキングが気になりました。

とりあえず、ハイオクを入れて症状に変化が出たので、加速時のカタカタ音はノッキングで確定です。
こういった異音は案外、全く別の要因だったりすることもあるので、確実にそれが原因ということも確かめなくてはなりません。

プラグ交換

点火系をしっかりさせておくのも重要だと思い、スパークプラグを外して点検するついでに交換しておきました。

交換したプラグはNGKのPremiumRXです。
残念ながらノッキングは改善しませんでした。外したプラグもそんなに消耗はしていなく、汚れも少ない方でした。

点火系は問題ないと思いましたが、これが大きな間違いであったことが、後に発覚します・・・

燃料添加剤

燃焼室のテポジットは圧縮比を上げてしまい、要求オクタン価を上げてしまう他、加熱されたカーボンで勝手に添加されてしまうプレイグニッションを起こしてしまいます。

そこで燃焼室を洗浄できる燃料添加剤を試してみました。
使ってみたのは、評判の良かったFUEL1とGA01です。

燃料添加剤では直後に少しだけ変化を感じることが出来ましたが、しばらく無添加で走るとすぐに同じ症状になってしまいました。

溜まったカーボン等の汚れが直接的な原因ではないのか、またはカーボンが溜まりすぎていて、燃料添加剤では取り切れないのか
燃焼室を直接覗けるファイバースコープみたいなものが無いので、この時点ではわかりません。

高粘度オイル

ノッキングの原因は燃焼室の汚れが原因である可能性もあるということで、何が燃焼室を汚すか考えます。

この1NZ-FEはオイルを良く喰うので、オイル上がりではないかと疑ってみます。マフラーからオイルの匂いがしたり白煙は出ていませんが、漏れてないのに減るということは燃えているという事です。

この、減ったオイルが燃焼室に入り込み、テポジット化している可能性もあります。
そこで、オイルが減らないように指定粘度の5w-30から10w-40へと粘度を上げてみました。

これは大失敗でした。
確かにオイル減りは少なくなりましたが、明らかにエンジンのフィーリングが悪くなったほか、他の異音が気になりだしました。場所はどうもVVTiのようです。
調べてみたところ、VVTiはエンジンオイルの油圧で制御しているので、指定粘度を少しでも外れると潤滑不良でトラブルが起きるということでした。
慌てて指定粘度に戻すと、そっちの異音は収まりました。

ちなみに高粘度オイルを入れていてもノッキングの方は一向に改善されませんでした。

ノックセンサー交換

90系ヴィッツによくある症状として、ノックセンサーの故障があるようです。

ノックセンサーとは車載コンピューターがノッキングを感知して、点火時期を調整するためのセンサーです。
センサーが壊れていると、点火時期の自動調整が入らずにノッキングを防げないようです。

ちなみにヴィッツ(SCP90)ではインテークマニホールドまで外さないとノックセンサーが交換できないと聞きましたが、エアクリボックスだけ外すと、両手でエンジンを抱え込むようにして手探りで作業が可能です。
工具はメガネラチェットが便利です。後、肘まで汚れる覚悟が必要になります。

残念ながらノックセンサーの交換では改善が見られませんでした。
そもそもコンピューターに原因があるのかもしれませんし、点火時期の調整だけでは防げない類のノッキングの可能性もあります。
パーツ代は結構高かったので残念です・・・

ノッキングは良くないのか

ここまでノッキング対策に色々頭を悩ませて来ましたが、そもそも気にしなくて良いという見方もあります。

嫁さん曰く、「ノッキング音を盛大に立てながら走っている車は良くいるけど、その車はみんな壊れるのか?」という事ですが、確かにそうです。
調べてみたところ、ノッキングのありなし関係なく、エンジンノーマル仕様のトヨタ車が通常使用でエンジンブローしたという事例は出てきませんでした。

とりあえず、車の調子が少し悪くても気にしない人が大半で、過剰に対策しすぎだったのかもしれません。

そして解決へ

結局ノッキングを我慢して乗っていたのですが・・・
ある日、Youtubeを見ているとノッキング対策でイグニッションコイルを交換したという内容の動画が出てきました。
Webで調べても出てこない内容でも、Youtubeを探せばあったりするものなんですね・・・

とりあえず、ヴィッツも経年劣化しやすいダイレクトイグニッションです。昔ながらのプラグコードを使うものと違って、ダイレクトイグニッションはプラグの真上に直接刺さっているので、熱や振動にやられやすいみたいです。

ダイレクトイグニッションコイルは決して安いものではないので、ある方法をつかって経年劣化による不具合を確かめました。
各気筒のイグニッションコイルを入れ替えるのです。何回か入れ替えて走ってみました。そうすると、明らかにノッキングがひどくなったり、またはマシになったりしたのです。
入れ替えて症状が変化する。これはイグニッションコイルがノッキングの原因に何らかの関わりがあることは間違いありません。
ということで、交換することにしました。

純正品は高いので社外品です。社外品は品質に問題があると良く聞きましすが、最近は中華製でも良いものが出てますし、10万キロオーバーの中古車で更に10万キロ持ってもらう必要もありませんので、充分です。

純正と見た目も全く変わりません。

結果としてノッキングは綺麗に解消しました。

プラグ交換だけで点火系は大丈夫だと思っていたのですが、ダイレクトイグニッションを使っている車は10万キロ近くでプラグとセットで交換するのが良いというのが定説みたいです。
なぜノッキングしていたのかというのは推測に過ぎませんが、おそらくコイルの不良により点火はするものの、微妙に点火時期がずれていたのではないかと思います。

こうして、ヴィッツのノッキングは解消しました。


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