RX100の画質が悪いと感じたら

月曜日

カメラ

t f B! P L
愛用しているRX100M3ですが、全ての場面で満足する写りが得られるわけではありません。
やはりコンデジなので、APS-Cの一眼レフを使っていた頃と比べると不満が出ることもあります。

しかし、画質に余裕のある大型センサーのカメラより、この小さいカメラで工夫して味わいのある写真を作り出すのは楽しいものです。
RX100のレンズは良いものですが、使い方によっては画質が悪くなってしまうこともあれば、物凄い良い雰囲気を出すこともあって、中々飽きる事がありません。


開放で撮らない

RX100M3のPモードは少しでも暗いとすぐに開放F値になってしまいます。
普段はAモード(絞り優先)しか使いません。流し撮りする時だけSモードを使っています。

状況により違いますが、開放で撮るより絞ったほうが画質が良くなる事は多いです。
F4.0付近が一番画質が良い気がしますが、多少の光量不足でもF2.8まで絞れば綺麗な写真になります。
コンデジはAFが弱いので、開放で被写界深度が浅いとピントが微妙に掴めてなかったりすることもありますね。

そもそも、レンズの性能的にRX100は広角でボケを楽しむ類のカメラではないと思います。
このカメラが得意とするのは、ディープフォーカスで全体的にピントが合った写真。証拠に建築物を写すにはとても相性がいいです。

F1.8開放
ピントがシビアになる。

F2.8
ボカすにしてもこれくらい絞る。

F4.0
この辺が好み

F8.0
絞りすぎ。この辺から画質は落ちてくる。

望遠側の周辺減光

RX100M3の望遠側は周辺減光が気になることがあります。
そのままJEPGで見るとそんなに気にならない程度ですが。

問題は後からの画像編集時に起きます。
コントラストを弄ったりすると、その周辺減光がかなり増幅されてしまって見るに耐えなくなってしまうことがあります。
最近は最初から編集ありきで撮影しているので、F2.8の描写も好きですが、望遠側でも基本的にはAモードでF4.0辺を使うことが多いです。

以下の作例は、解像感をチェックしてもらうために、右上に拡大イメージを表示させています。
遠景ではどれも似たような物ですが、開放F2.8では少し柔らかい感じです。

F2.8
わかりにくいけど、少し周辺が暗い。

F4.5
望遠側でも画質が一番良いのはこの辺。周辺減光が少ない。

F11
望遠側は絞りすぎても大丈夫そう・・・

白飛びは仕方ない?

RX100は1型センサーです。
これでもかなり階調表現には優れていると思いますが、APS-Cのカメラに比べると、やっぱり白飛びはしやすいです。特に曇天の日は最悪です。

しかし、考えてみればAPS-Cのカメラだって白飛びしないわけではありません。程度の差なんです。そこで、より白飛び黒潰れしないカメラが欲しかったらフルサイズに行くしか無いですね。

しかし、RX100には便利な機能が付いています。静止物撮影限定になってしまいますが、HDR機能を使えば豊かな階調を自在に手に入れられます。


まずは普通に撮ります。
背後は真っ白で、典型的な白飛び写真です。

DRO AUTOを入れてみます。

このDレンジオプティマイザーは暗部を強制的に明るく補正する機能です。暗かった所は少し見えるようになりましたが、基本的に白飛びには効かないですね。

ここでHDR AUTOを入れて撮ってみます。
かなり快調性豊かな写真になりました。実際、この機能で大概の風景は違和感なく撮れるようになります。

これは、自動で3枚の明暗差のある写真を撮り、HDR合成してくれる機能です。
同じことをPCを使って手動でやろうとすると、もっと高画質には出来るのかもしれませんが面倒くさい作業になりますね。カメラ内で自動でやってくれるのはありがたいです。

しかも、このHDR機能は三脚なしでも使えるんです。
HDRといえば普通、3枚の合成する写真がズレないようにする必要がありますが、自動でそのズレまで補正してくれます。

ただしHDRは掛けすぎると変な違和感が出てしまうこともあります。そういう場合はAutoではなく手動でレベルを調整することも出来ます。

なるべく低感度で

RX100M3は夜に強いカメラです。
開放がF1.8と明るいこともあり、夜の繁華街を歩くなら手持ちで充分撮れてしまいます。

ただし、どうしても高感度で撮るとザラザラと入るノイズは避けられません。それに絞って撮りたいなら明るい開放F値も役に立たなくなってきます。

そうなるとやっぱり三脚が必要になってきますね。といってもカメラ本体が軽いのでミニ三脚で充分なんです。
ちなみに、良い風景写真はコンデジに限らずどんなカメラでも三脚撮りは基本です。

ミニ三脚だと手すりの上でも置けるので、重いカメラより自由度は高いです。

道路の端に置くことも可能。交通事故には気をつけて。

三脚を使わずMSNRを使って撮影した写真。

どんな所でも三脚が使用できるわけではないですが、ご安心を。
RX100M3にはマルチショットNR(ノイズリダクション)という機能も搭載されています。
もちろん、三脚使用に比べて画質は劣りますし、ある程度照明があることが前提ですが、簡単に低感度で夜スナップは撮ることが可能です。
この機能は、残念なことにHDRとは併用出来ません。

PCでの編集が必要

更に高画質化させたいなら、もうカメラだけの機能では難しくなってきます。
しかし、PCで画像処理すれば、驚くほど簡単に高画質化出来る上に、独特の雰囲気を出すことも出来るようになってきます。

普段はApertureとGoogle Nik Collectionを使っていますが、最近はOS付属の写真編集アプリも結構使えるらしいですね。

この分野だとRAW現像というのが出てきますが、正直RX100はRAW撮影には向いていないです。RAWでは基本的にレンズの補正データも反映されていません。RAW撮りしていじっても、結局カメラ出力のJEPGのほうが自然な気がするのです。

RX100で出力したJEPG自体の容量もかなり多いので、補正に必要なデータ量もそれなりに含まれているのでしょう。
そのままRAW用の編集ソフトにいれても、何ら破綻することなく編集できます。

RX100の元の写真がこれです。


Google Nik Collectionを使って編集すればこれだけ雰囲気のある写真が作り出せます。

QooQ